実際、結党前世論調査(2月20〜21日、産経新聞とFNNの合同世論調査)では、「期待しない」が63.1%となり、「期待する」の32.5%を大きく上回る始末。
加えてその“ダメ新党”に追い打ちをかけるような事態も起きた。
「岡田代表と松野代表が新党合意書を交わした、まさにその日、冷水を浴びせるように民主党の牙城でもある北海道の比例1位当選の鈴木貴子衆院議員が離党届を出すという、“貴子ショック”が襲ったのです」(政治部記者)
貴子氏といえば、新党大地代表、鈴木宗男氏の娘。離党理由は、4月の北海道5区補選や夏の参院選で、共産党との連携を模索しているためだという。
「しかし、それは表向きの話。そもそも共産党と宗男氏は以前から相容れませんからね。貴子氏も、北方領土問題では共産党の“全千島列島返還”は非現実的と指弾している。では、本当の離党理由は何か。自民党は補選や参院選で北海道で約40万〜50万票を持つ新党大地の宗男氏と極秘会談を続け、熱烈な協力を求めていた。その結果として、貴子氏の処遇も含め双方の思惑が一致したのです。つまり民主党は、仮に維新と一緒になっても先は見えたと、宗男氏から“三行半(みくだりはん)”を突き付けられたのです」(同)
出鼻をくじかれたような“世論調査結果”と“貴子ショック”にもめげず、新党結成後、今度は野党5党で参院選の協力に向けた協議を本格化させるという。しかし、夏の参院選比例代表の投票先でも、野党5党は与党の計45.7%に対し計26.3%(前出・世論調査)にとどまり、やはり状況は厳しい。
「要は、有権者にすれば今の民主党、維新は米大統領選のトランプ氏やサンダース上院議員のような斬新さも悪役もおらず、すでに泥船状態。岡田氏も松野氏も役不足。今回の合流に松井大阪知事の『ニセモノ(維新)が吸収されてよかった』とのコメントが言い得て妙です」(同)
有権者は看板を変えただけでは、もはや商品を買わないのだ。