ハードボイルド小説の名作と称されるレイモンド・チャンドラーの原作を基に、1950年代半ばの東京を舞台にドラマ化した『ロング・グッドバイ』。正しい道だけを選び取って生きていく困難さとその意義を、デビューから25年で連続ドラマ初主演となる浅野忠信が主人公・増沢磐二を通して伝えていく。
これまで『あまちゃん』以外にも『色即ぜねれいしょん』『アイデン&ティティ』など、数多くの作品を手掛けてきた映画音楽家・大友良英。ポップな印象の『あまちゃん』から一転、今回の『ロング・グッドバイ』は「ハードボイルド感をどう音楽で表現していくか」が大きなテーマだという。
大友氏いわく「『あまちゃん』とは全く違うクールなスイッチを入れて作曲しました」とのことで、「一匹狼たちの個性的な声が、ストーリーの中で独特の意味を持つようにしました。観ている皆さんに音楽でもハードボイルド感が伝わるようやりきりました」と、自身もハードボイルド・モードに入って作曲したことを明かす。
さらに、自ら実際に撮影現場に足を運び、役者の動きや主人公の部屋、小道具、衣装、そして心理描写などからヒントを得て作曲したという大友氏。「出演者のみなさんがとにかく格好良いので、圧倒されました。それに負けないくらい私も全力でハードボイルドな音楽を表現したいとインスパイアされました」と語るように、浅野忠信をはじめ、綾野剛、小雪、古田新太などの豪華キャスト/スタッフ陣が、音楽と共にドラマを盛り上げてくれそうだ。
「自分のルールをかたくなに貫く生き様/“スジを通す”生き方」と自身のハードボイルド観を語る大友氏が、『あまちゃん』に続いて今度はどんな音楽を聴かせてくれるのか楽しみだ。
土曜ドラマ『ロング・グッドバイ』はNHK総合にて4月19日(土)から5週連続で放送開始。