去年アメリカ国内でスマッシュヒットし216億円を、ワールドワイドでは414億円を稼いだ映画だ。しかしながら、前々から日本国内でアメリカンコメディーの上映は困難と言われてきた。日本人にはアメリカンジョークは理解が出来ない? と言われているからか…ホントかね、なぜならこの映画、アジアではインド、シンガポール、香港、タイでは上映済みだ。日本人がこれらの国の人たちと比べて、コメディーを著しく理解出来ないとは思えないのだが…まあ、きっと映画会社の予算の問題、あまり日本国内では人気薄の俳優が主演、公開する時期や映画館などの諸々のことがあるのだろうが。それにしても下痢で垂れ流しの糞みたいな邦画が堂々と映画館で上映されるのを目にするとちょっと残念な気分になる。
映画は結婚式を控えた花婿ダグ(ジャスティン・バーサ『ナショナル・トレジャー』)の親友、教師のフィル(ブラッドリー・クーパー『ウエディング・クラッシャー』)と歯科医のストゥ(エド・ヘルムス『ジ・オフィス』)の3人に花嫁の弟アラン(ザック・ガリフィアナキス『イントゥ・ザ・ワイルド』)を加え、ラスベガスでバチュラーパーティーを催すのだが、物語はモハビ砂漠からフィルがダグとあと数時間後に結婚式を挙げるはずの花嫁に電話して、「やっちまったよ」で始まる。ここから時間が巻き戻り、これらのお馬鹿さんたちに何が起こったかが次第に判っていく。ありがちなストーリーだが、実際にはどんだけ凄いバチュラーパーティーだったかの映像が全くない洒落たつくりで、全般を通して大変面白かった。
中でもアラン役のザック・ガリフィアナキスの存在感が強烈だった。また脇役だが、コメディアンでありながら実生活では医者でもあるケン・チョン演じるアジアン・ギャングのボスが最高に面白い、主人公たちに罵詈雑言を浴びせながらするあるシーンには腹の皮がよじれるほど笑ってしまった。マイク・タイソンは本人役で歌も披露、へザー・グラハムがストリッパー役で出演している。
あとで聞いた話だが、3月にDVDで販売されると聞いてなんとか日の目をみたようで少し安心した。
(C)Warner Bros. Pictures