優勝候補の大本命はいたって冷静だった。2度の仕切り直しを経て迎えた稀勢の里との一戦。立ち合いで相手の強烈な張り手を食らうも、落ち着いて対処する。そのまま腕を取ると最後は押し出しで勝利。全勝で中日を折り返した。
横綱朝青龍の取り組みを見届け、支度部屋に戻ってきた白鵬は「マイペースでやっています」と淡々と話す。張り手を受けた場面も「やってるときは冷静。終わってからこのヤローって気持ちはあったけど」と余裕で振り返った。
相撲内容は日に日に安定感を増している。休み明けの朝青龍より先に負けられないという意地もある。全勝ターンは昨年の7月名古屋場所以来だが「あとは気持ちだけ。一番一番集中して、4連覇を達成したい」とキッパリ。9日目の相手は6戦負けなしとお客さんの把瑠都。自身初の4場所連続、10度目の優勝に向けて抜かりはない。