同交通局によると、女性は12日午後10時32分、始発の金山(同市中区)で乗車した。バスは同11時12分、終点の野跡駅(同市港区)へ到着。運転手は車内の点検をせず、寝ていた女性に気付かないまま、次の目的地の港区役所まで営業運転を継続。その際も点検しないまま、港区役所まで運転。女性を乗せた状態で、中川営業所まで回送し、同11時50分頃、営業所の駐車場に車両を格納した。
13日午前2時20分頃、営業を終えた深夜バスが入庫。格納確認のため、営業所構内に出た助役が、「ドンドン」と窓ガラスを叩く音を聞き、車両内を確認したところ、女性が車内に閉じ込められているのを発見した。ドアは運転手が操作しないと、車内からは開かないような設定になっていたという。
女性は後ろから3列目の2人がけの席に座っていた。担当者が事情を聴き、自宅まで送ろうとしたが、女性は断って立ち去ったという。
同交通局では、今後の対応として、「終点到着後のバス車内の点検を、改めて乗務員に徹底いたします」としている。
バスが終点に到着したら、運転手が車内をチェックするのは初歩的なこと。それを怠ったというのだから、お話にならない。
(蔵元英二)