2月に第8期が終了。5日から約3か月、10回の授業になりますが、9期が始まりました。とはいえ、このアナウンススクールには不思議なジンクスがあるのです。
それは、何故か、2期にわたって通う生徒さんが多い事。最も、自主的に留年する永遠の生徒(こちらの場合、前述の生徒さんと異なりリピーターではなく単なる留年です!)も存在しますが、“先輩”は新しい生徒さんと混じり楽しくスタートするのが面白い様子。勿論、校長である私も楽しく、この渾然一体…すみません新旧一体が実は、新期が始まる「いつもの光景」なのです。
毎度の事ですが、初回はやはり基礎からになります。発声、発音の基礎ということになりますが、基礎といえば「自己紹介」は外せませんね。
顔を知らない初めての人達同士が、目的は同じくしていても初めての教室に集まってくると、『この人はどんな人なのかな〜…』と(生徒さんが生徒さん同士の)様子を見る時間があるのです。
『どんな人? どんな性格? どんな仕事?…』なのだろうかと、生徒さんのこのひと時は、(校長の私から見れば)生徒さん同士(と私)の探りタイム。この事から、ホントに最初の数分だけは一応、静かな時間です(後は毎度“イベント”状態)。
さて、ようやく今回の本題【自己紹介】に入りましょう。
先ず「1分間」で自己紹介をしてもらいます(全てフリー。生徒さんの考えるままに話してもらいます)。全員が自己紹介をし終えたら、ここからが三谷啓子流。(全員が終わったら)皆さんに問いかけます。
(1)○○さんの自己紹介で覚えていることを(当人以外の生徒さんに)答えてもらいます。
(2)次に、皆さんの意見を踏まえ、本人に聞きます。皆さんが覚えていたことのうち、自分が一番アピールしたかった事、覚えておいて欲しかった事が果たして一致しているのか。それ以外にも言いたかった事があったのか…。
このように双方が自己紹介を確認しあうことが当アナウンススクールの「ヒケツ」なのです。
初対面の人たちが顔を合わせたとき、それが数人なら名前を覚えられるでしょうが、6〜7人にもなれば(名前を)覚えきれませんよね(と思いますが…)。
ですから自己紹介の一番のポイントは、「My name is ○○」ではないのです。
しかしながら、変わった名前、珍しい名前、難しい名前、笑っちゃう名前、小学一年生で全て習う漢字であったりした場合は「名前」がポイントで問題ないのです。要は、印象付けられるものであったら、名前であろうが何であろうが、他人にインパクトを与えられる。名前でインパクトを与えられる…それも生まれながらに持っている才能なのでしょうか−−。
しかし、一番なのが「パーソナルな部分」での印象付けが参加者にできたら最高だと思います。これは、本当に有効な手段なのですね。
例えば、「私のペットは馬」、「広島風お好み焼が大得意です。今度、是非どうぞ!」(私の事です)、「趣味のゴルフを週5日やっています」、「特技は似顔絵を描く事。(似顔絵を)描かせたら天下一品です」、「これまでに10回以上引越しをしましたが、一番思い出深い町は…」…等々。
とかく自己紹介となると、(紹介者の)名前、職業、家族構成、趣味…これらは王道でしょう。が、何か一つでも他人と違うところを出して、あとはいかにユーモアとウイットに富んだ話で参加者の気が引けたら素晴らしい事ですね。
『(ある参加生徒さんが他の参加生徒さんを見て)この人は楽しくて魅力的だし、場が明るくなるナー』と、参加生徒さんが、思ってもらえたらバッチリなのです。
現実は、皆さん「うつむいたり」「 堅苦しく」なってみたりするものですが、「それはそうだけどさ〜」と、一陣の爽やかな風を吹かせて、その場の雰囲気に風穴をあけられたらいいでしょうか。
そして大切なのは「最後の1分」です。
話の準備ができるのならば、5本の指に覚えさせるといいと思います。その項目はせいぜい5個です。それを「1分」で話して頂きたいのです。
(1)先ず親指は『自分の名前』
(2)人差し指は『仕事について』
(3)中指は『自分自身のこと』
(4)薬指は『この会に参加した理由』
(5)小指は『最後にもう一度自分の名前&よろしくお願いします』という感じで締めです。
(簡単過ぎる例ですが)これで問題ないでしょう。続いては、あと一つ【笑顔 smile】。これで仕上げです。
皆さんも、このコーナーで是非、チャレンジしてみてください。
(エフエムたちかわ アナウンサー・エフエムたちかわ アナウンススクール校長)
【三谷啓子(みたにけいこ)プロフィール】
特技・広島風お好み焼き作り(腕は抜群! と自画自賛)
趣味・国際交流ボランティア活動
(ホームステイの受け入れや留学生交流、やっぱり“人”が好き)
褒賞・2007年3月「防災・防犯無線」アナウンスの永年協力に対し、立川市長より感謝状を授与される
〜2010年から立川拘置所で全国初の所内放送をボランティアで始め、新聞各紙、TV、ラジオ、海外メディアにも大きく取り上げられ、注目を集めている〜