まず、番組はアラフォー世代の5年前と現在の給与額の変化を紹介。他の世代は軒並みプラスだが、「35~39歳はマイナス4,300円」「40~44歳ではマイナス23,300円」と、アラフォー世代の給与額だけがマイナスを記録しているようだ。
この理由について、番組では3つの理由を挙げた。
1つ目は、「研修の機会が少ない」。
アラフォー世代は、就職時期が不況だったため、他の世代と比較してスキルや能力開発の機会に恵まれなかったようだ。労働経済学が専門の樋口美雄慶應大学教授は「能力開発を受けないとキャリアアップが難しい」と、研修を受けられなかったことが給料の低下につながっていると説明。
2つ目は、「勤続年数が短い」。
アラフォー世代は、新卒時に希望の会社や業種に就職できず、転職をした人が他の世代よりも多くいる。これについて、東京大学の玄田有史教授は「転職した場合、中小企業に入ることが多くなっていました」「勤続年数は評価されますから、転職して勤続年数が短くなれば賃金がなかなか…」と転職先が中小企業になりやすいことや勤続年数が給与額に影響することなどが原因で、給与が低くなっているのだという。
3つ目は、「昇進・昇格が遅い」。
アラフォー世代は、大量採用されたバブル期世代が上でつっかえているため、昇進や昇格が難しいのも原因のようだ。
番組を見ていたツイッターユーザーからは、「生まれた年が何年か違うだけで、生涯給料に差が有り過ぎる」「今日のクローズアップ現代、僕もまさに氷河期世代。就職や仕事にあたっては本当に何の恩恵も受けてないな」「見てるだけで苦しい……。数年後の私だ」など、悲痛なつぶやきが目立った。
現在、日本では働き方改革の真っ最中だ。女性や高齢者ばかりでなく、この世代の就労も重点的に取り組む必要があるのではないだろうか。