ひとりは40代の警部補で、今年1月下旬の夜、署外で駐車していた公用車の中で、助手席に座っていた20代の知人女性に無理やりキスをした。当時、警部補は勤務時間外で、女性とは私的に知り合った関係だった。
後日、女性の知人が警察に相談して発覚。警部補に事情を聴いたところ、「好意を持っていたが、やってはならないことをしてしまった」などと認めたという。
県警は警部補を5月2日付で、減給10分の1(3カ月)の懲戒処分とし、警部補は同日付で依願退職した。
もうひとりは、20代の男性巡査で、2月27日夜、捜査業務から公用車で県警本部へ戻る途中、県内のパチンコ店に立ち寄った。約1時間遊技した後、車に戻ると、車の窓ガラスが割られ、後部座席に置いていた捜査書類などが入ったかばんが盗まれた。
翌日、盗まれたかばんは約15キロ離れた川で見つかり、現金9200円はなくなっていたが、捜査書類はかばんの中に残されていた。巡査は本部長訓戒の処分を受けた。
両件とも公表していなかったが、その理由について、県警監察課は「いずれも職務外の行為で、警察庁の懲戒処分発表の指針を参考に判断した」としている。
県警察本部の吉丸卓伸首席監察官は「警察官としての自覚を欠いた行為であり、誠に遺憾です。職員に対する指導を徹底し、再発防止に努めたい」とコメント。
(蔵元英二)