第1回目は「ケータイメールでいちいち凹む理由」です。
「話がしたいので、飲みに行きましょう」
知り合いの女性からツイッターを通じてこんなメッセージがきた。ダイレクトメールだと思わずに、リプライ(@+アカウントでの返信)をしてしまった。すぐに気がついて、DMに戻した。ツイッターでやりとりをするとこんな間違いが時々ある。
彼女がわざわざDMでメッセージを送ってきたのはそれなりの意味があった。付き合っている彼氏にやりとりをみられたくなかったからだ。彼女のアカウントを彼氏はフォローしている。どうやら焼きもち焼きらしいので、他の男性とやりとりをしているだけで機嫌を損ねるという。そのために、私とのやりとりも知られたくなかったのだ。
嫉妬心が強い恋人を持つと、ろくにツイッターもできないですね。これはツイッターに限ったことではなく、mixiなどのSNSでも、恋人がチェックしていて、異性とのやりとりを気にしないといけない、という話はたまに聞いたりする。
さて、知人女性の話に戻ろう。彼女はなぜ私を飲みに誘ったのか。それは、彼氏とのメールをしていて、冷たいと感じることが多くなったので、これを読み解いてほしいというのだ。
彼女が心配しているメールというのは、いつもは返信が早いのに、ここ数日、返信が遅いというのだ。理由を聞いてみると、彼氏が旅行に行っているのだ、という。だったら、それは仕方がないもの。しかも友人と行っているというので、メールをする時間が取れないのもうなずける。
心配はそれだけではない。内容がそっけない、という。この日は私と飲みに出かけているが、他の男性と2人で飲んでいるとは言えず、仕事絡みで飲んでいるので帰りが遅い、ということを伝えた。すると、すねてしまうようなメールが届いた。
「そんな、お前は嫌いだ」
やりとりの流れから考えれば、それは、じゃれているだけのようだ。しかし、彼女は「本当に嫌われちゃったのかな?」と泣きそうになっている。しかも、彼と旅行の約束をしているが、「旅行はキャンセルしようか?」とのメールも届いた。明らかに、彼は意地悪をしているようにみえるが、彼女は、もうセカイが終わってしまったかのように青ざめ、涙がこぼれた。
その後のメールも続くが、これは明らかに、メールの回数を多くすることでつながっていることを確認する「回数派」だと、私は判断し、次のように説明した。
「彼氏は回数派なんだよ。回数派の人の多くは、メールのやりとりをすることで、つながっていることが重視されるので、メールの内容には意味がない。意味がないメールを繰り返すことで、逆に、恋愛感情を確認したり、高めたりしているんだよ」
彼女はびっくり仰天し、
「え? そんなのあるの? 私はメールの内容に意味を求めちゃう。意味がないの? それで、“嫌い”とか言ってるの? 理解できない。そんなの耐えられない」
と困惑気味だった。でも、まだ私の言うことが半信半疑で、「明日、もうメールないのかな?」と心配していた。私は、「明日になれば、また普通にメールのやりとりが始まるよ。彼は、特に何も気にしていないと思う。むしろ、じゃれて楽しんでいるんだから」と話した。
翌日、彼女からツイッターを通じてDMが届いた。
「昨日はありがとうございます。彼から今日メールが届きました。昨日のやりとりはなかったかのように、普通にメールのやりとりがされています」
以前、「携帯電話での“パーソナル・スペース”」というコラムでも述べたが、携帯電話のメールのやりとりには、つながりを重視する「回数派」と、メールの中身を重視する「内容派」とがあることを説明した。このケースの場合、彼氏が「回数派」で、彼女が「内容派」だ。しかし、そのスタンスの違いを理解しさえすれば、極端に不安にならなくても済むのではないでしょうか。(渋井哲也)
【参照】非モテタイムズ
http://himo2.jp/