東京大神宮は、明治13年(1880年)に、伊勢の神宮の遙拝殿として創建された。「東京のお伊勢さん」として親しまれ、「結び」の神様もまつられている。日本で最初の神前結婚式が行われた場所である。東京大神宮に参詣すると、雅楽が流れ巫女が舞う結婚式の場面に立ち合うこともある。近年は、恋愛の成就や、幸せな結婚を祈願する若い女性たちが多く参拝することで知られている。境内には「心結び・縁結び・幸結び」の絵馬が奉納され、恋愛成就の「結び札」は、願いごとを書き込み、半分を奉納し、もう半分をお守りとして持ち帰るという。
東京大神宮では、創建日とも関わる17日を、毎月、「縁日」としている。4月17日は東京大神宮の「例祭」である。10月17日には、伊勢の神宮で行われる「神嘗祭(かんなめさい)」にちなんだ「秋季大祭」が執り行われる。今回の「十七日の集い」は、東京大神宮の「縁日」をもっと身近に感じてもらおうというもの。
「十七日の集い」が開催された2月17日は、五穀豊穣と国家安泰を祈る「祈年祭」が全国各地で執り行われた。豊作の実現を願い、田植えや収穫の様子をまねて演じる祭りもあった。
「キャンドルナイト」と「落語会」が、「十七日の集い」として開催されたのは今回が始めて。初回となった17日は雨も予想されたが、東京大神宮がある飯田橋の空には、満月にほぼ近い月が出た。月明かりが「キャンドルナイト」に彩りを加えた。
東京大神宮を会場とする「十七日の集い」の催しは、来月以降も、毎月開催される。(竹内みちまろ)