日本の法律においては、多重国籍の保有者は満22歳の誕生日までに、いずれかの国籍を選択するよう定めている。大坂選手は1997年10月生まれの21歳。今年10月16日の誕生日までに選択が迫られる形だ。ここへ来て、大坂選手に限り多重国籍を特例で認めてはどうかといった声もある。だが、元タレントの蓮舫参議院議員の台湾と日本の二重国籍をめぐって大バッシングが起きていることもあり、ネット上では「蓮舫はダメで大坂はいいっていうのはダブルスタンダードでは」といった声もある。
国籍付与に関しては国ごとにさまざまな条件がある。日本の場合は、原則的に父母両系の血統主義を採用している。両親のいずれかが日本人の場合は、日本国籍が得られる。
一方で、アメリカやカナダでは出生地主義が取られている。両親がアメリカ人やカナダ人でなくとも、同地で生まれた場合には国籍が付与される考え方だ。
日本の有名人でも二重国籍保有者はいた。タレントのベッキーはイギリス人の父親と日本人の母親を持ち、イギリスと日本の二重国籍であったが20歳の誕生日に日本国籍を選んでいる。
春香クリスティーンも、スイスのチューリッヒ生まれで日本人の父親と、ドイツ系スイス人の母親がいるため、日本とスイスの二重国籍であったが日本国籍となった。
女優の韓英恵は韓国人の父親と、日本人の母親を持つ二重国籍保有者だったが、韓国籍を選んでいる。その選択に揺れる様子は、『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)においてドキュメンタリー番組として放送された。
大坂選手は現在アメリカに在住しており、日本語よりも英語の方が母国語に近いといえる。彼女がどういった選択をするのか気になるところだ。