「敗因は全部。圧力(を受け続けた)と見られてもおかしくない内容。悔しい思いが強い。またコツコツやっていかないと」
試合後、出血を止めるためタオルを頭に巻きながらインタビュールームに現れた海人は冷静に敗因を分析していたが、SBの海人エース路線は揺るがない。シーザー武志会長も「海人は前に出て来られると、圧迫されるというウィークポイントが見えた。いつもの海人じゃなかった。体力をつけなきゃダメだな。まだ若いですから、そういうのが分かったのはよかった」と前を向いた。
「南側から入場できて、盛り上がってるのを実感できた。傷も負けも一生忘れない」
リベンジしなければいけない相手として、ザカリア・ゾウガリー、チャムアトーン・ファイタームエタイの名を挙げていた海人だが、ここにチャドが加わることになった。
今年はリベンジがテーマの年になりそうだが、この日の後楽園も超満員。海人に対する期待は増すばかりで、それは本人も感じている。だからこそ、今度は内容ももちろん、結果にもこだわらなければいけない。幸いけがは軽症、海人は既に次戦を見据え前を向いていた。海人のここから始まる物語に期待したい。
取材・文・写真 / どら増田