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実話都市伝説 怖いOL(三)

 OLの私(24)は、都内の城東地区のとある人材派遣の会社の支社に勤めています。ある時、うちの会社に可愛いアルバイトの女の子Aちゃん(19)が入ってきました。

 可愛い…とはいっても、その子はどちらかというと地味なタイプで、歯は器具でガチガチに矯正中だし、男性陣からはこっそり「イマイチだナア」などといわれてはいました。
 が、とにかく愛嬌があったのです。Aちゃんは、休憩時間ともなると、誰彼構わず人懐っこく話しかけて、常に大きな声で笑って笑顔を見せてくれるので、すぐに社のマスコット的な存在になり、皆から好かれていました。

 例えば、ある日も彼女が昼ご飯に、某ファストフード店の豪勢なパーティーセットのようなものを買ってきて、机の上でひろげていたので、上司から「Aちゃん、ピクニックじゃないんだから」などといじられ、笑いの中心になっていました。
 
 ところが、そんな社のムードメーカーになっていたAちゃんですが、どういうわけか、サブリーダーの斉藤さん(仮名・22歳)にだけはよそよそしい態度で、彼女と仕事の話をする時も心なしかしゅんとした様子なのです。
 確かに斉藤さんは、カラッとしていて普通に明るい性格ではあるのですが、普段から一張羅のような黒めのスーツを着込んでいて、どちらかといえばアパレル系統みたいなクールでアネゴ肌の女性です。だから私は、正反対のキャラのAちゃんが恐縮しているんだとばかり思っていたのです。

 しかし、それは違いました。

 ある時、めずらしく私はAちゃんと帰りが一緒になり、その時何の気なしに「斉藤さんはちょっと苦手なのかな?」と冗談めかして聞いたのですが、それまではしゃいでた彼女が、急に何も答えてくれませんでした。

 それからしばらく経って、斉藤さんが病気で長期休業することになりました。その報を受けてから2,3日した昼休み、給湯室でAちゃんが私に言いました。

 「あの、前聞かれたことなんですけど…斉藤さんは苦手かって…」
 「あ、うん」私はすっかりそんなことを聞いたことも忘れていました。

 「アタシがバイトを始めてすぐ、斉藤さんがマウンテンバイクで出勤してきた時、鎌を持ったドクロが斉藤さんの背中に張り付いていたんです」
 「はい?」
 「何回かしか見たことがないんですけど…。こわくて…」
今度は私は、何も言うことができませんでした。

 2か月後、斉藤さんは職場に復帰しました。すこしやつれましたが、もう大丈夫のようです。それと同時にAちゃんも、うちのバイトを辞めてしまいました。

 いま、私はこの話を斉藤さんに伝えるべきなのか、それからAちゃんに連絡を取って詳しい話でも聞きたいがそんなことのために連絡するのもへんかなあ、などいろいろ思い悩んでいるところです。

 それにしても、先ず、いきなりそんなものを見たのに、バイトで明るく振舞ってくれたAちゃんのけなげさに感謝しなければなりませんね。(談)

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