水面はそれらしくペイントしたものだが、ボートは本物だ。そばで警備員が見張っており、価値ある展示であることがうかがえる。
ボート競技は国際基準2000メートル6レーンでそのスピードが競われる。1、2、4、8人乗りがあり、船体の舵をコントロールする舵手がいるか、いないかのバリエーションや、推進力になるオールについては大型1本で漕ぐ「スウィープ」と、小型2本で漕ぐ「スカル」がある。本紙読者にはボートというとモーターボート=競艇のほうが馴染みが深いかもしれないが、自力で漕ぐほうの話だ。
有名なのは早慶レガッタ。学生競技は、田中麗奈主演の映画「がんばっていきまっしょい」や人気ドラマ「愛という名のもとに」などで題材として取り上げられたことがある。
掲示されている説明によると、日本の五輪ボート競技への出場は1928年アムステルダム大会に始まる。84年ロサンゼルス大会では男子舵つきフォアが8位、2000年シドニー大会、04年アテネ大会では男子軽量級ダブルスカルが6位入賞を果たしている。
こう言っては失礼だが、マイナー競技にしてはメダルに届かないまでも健闘している。展示は12月2日まで。