まず、内田氏は選手を干すことが指導方法の一つだったと30代OBが暴露した。「すごく真面目な選手を干すのかなというイメージ。僕が見たのは数人ですけど、言われたことを愚直に実行するような選手だった」と人間性を吟味し、“干す”選手を選んでいると告白した。
また、20代OBは、内田前監督が卒業生を日大に就職させ、選手を指導する立場に就かせていたと明かした。「監督自身がそういった考えがあるみたい。(卒業生を)日大に就かせることが何度もあった」と告白した。内田氏は大きな権限を持ち、部員たちは将来への不安から逆らうことができなかったようだ。
さらに30代OBは「日大のコーチは半分ぐらいが日大の職員。そうなってくると人事権を持っている監督の言うことは絶対なんです」と語った。コーチも意見できない環境を作り上げ、まさに独裁者としての地位を築いていたという。
ブラック企業問題の専門家・新田龍氏は、自身のツイッターで「組織から不正行為を指示された際、絶対に断るべき(場合によっては去るべき)理由」として、
・発覚したら、組織は「あなた」ではなく「組織」を守ろうとするよ!
・誰かに不正させないと生き延びられないor不正が常態化したブラックな組織かも!
・あなたは「コイツなら断れないだろ」と軽く扱われてるんだよ!
と説いている。
これに照らし合わせて考えると、1つ目は内田氏の会見からも分かるように、内田氏は自身や日大という組織を守ろうとするばかりで、タックルした選手への気遣いは一切見られない。3つ目は「真面目な選手を干す」というOBの発言が象徴的だ。逆らわなさそうな選手と選んで、理不尽な命令を下している。
つまり、日大アメフト部はブラック経営者が実権を握る、ブラック組織であると言っても過言ではない。