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ありがとうベイスターズ球場! 元ドラフト1位コンビ須田、啓二朗も登場 新外国人や若手も期待大

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須田幸太・松本啓二朗

 ベイスターズはファームの本拠地である追浜・横須賀スタジアムの追浜公園内に、屋内練習場、屋外練習場、選手寮を備えた「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」が完成間近で、オールスター前にも移転を計画している。それに伴い、30年の長きにわたり運用していた、同じく横須賀の長浦総合練習場とベイスターズ球場には別れを告げることになっている。

 そのベイスターズ球場に、6月25日には社会人野球チームの強豪・JFE東日本を迎えて、ベイスターズファームと練習試合を開催。これが大いに盛り上がった。

 JFEには、ベイスターズ2008年ドラフト1位の松本啓二朗と2010年のドラフト1位の須田幸太が在籍。松本はルーキーながら開幕スタメンを果たし、須田は中継ぎとして2016年にチーム初となるクライマックスシリーズ進出のキーマンとして活躍。ファンには思い入れのある両プレイヤーが揃うとなって、注目度は高かった。

 松本は5番でスタメン出場し、右足を高く上げるお馴染みのフォームを披露。盗塁もマークし観客を沸かせた。

 5回裏には須田が登板し、この日一番の歓声が響き渡った。結果は1イニング2失点と振るわなかったが、ベイスターズ時代と同じストレート主体のピッチングは見ごたえ十分だった。

 対するベイスターズも、新外国人の大型左腕サミー・ソリスがストレートとスラーブ気味の変化球を制球よく投げ込み、1回を完璧に抑えた。「(メジャーの)クレイのマウンドと、日本の砂の柔らかいマウンドの違いはある中でも、(段々慣れて)いいピッチングができた」と自己評価。「ビザがやっと昨日(24日)に下りた」とのことで、スタンバイはOKそうだ。

 後を受けた、昨年の新人王・東克樹は、回転の素晴らしいストレートと同じ腕の振りから投じられるチェンジアップを武器に、1回を圧巻の三者三振に切って取り、格の違いを見せつけた。「調子は上向きです」と笑顔を見せながら語ってくれた姿に、完全復調の気配が漂っていた。

 打者では、若き期待の大砲・細川成也が、左中間に防護ネット上段まで運ぶ驚愕の一打を叩き込み、球場全体にどよめきが沸き起こった。細川は6月21日の横浜スタジアムでのファームの試合でも、バックスクリーンと左中間の照明灯のスピーカーに当てる驚愕弾2発を見せつけており、今後がますます楽しみになってきた。

 若手の汗と涙が染みこんだベイスターズ球場は、追浜の工期が遅れない限り、この日が最後の実戦となる見込み。見どころ満載の豪華な練習試合は、幕を閉じるに相応しい好ゲームとなった。

取材・文・写真 / 萩原孝弘

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