初戦はベイスターズの誇る絶対エース今永昇太と、ホークスのエース千賀滉大の5月の月間MVP同士の先発。互いに持ち味を十分に出したピッチングを披露し、野球の醍醐味を感じさせる試合となったが、ベイスターズは小柄ながらパンチ力のある柴田竜拓がソロ、ネフタリ・ソトがグランドスラムの2本のホームランで難攻不落の千賀を攻略。今永は7回途中まで3失点の力投で試合を作り、リリーフ陣が1失点したものの辛くも逃げ切り、5-4で初戦をモノにした。
2戦目はホークス2年目の速球派サブマリン高橋礼の前に打線が沈黙。ベイスターズ先発の井納翔一も6回途中まで3失点でマウンドを後続に譲ったが、リリーフが打たれ自責点は4となるも、試合はなんとか作った形となった。最終回にホークスの抑え、森唯斗から連打で1点差まで追い上げるも、あと1本が出ずに3-4で惜敗を喫した。
3戦目はドラフト1位ルーキー上茶谷大河が務め、初回こそ福田秀平のヒットと、デスパイネのタイムリーで先制点を許すも、8回に甲斐拓也にライトにホームランを打たれるまでは、プロ入り後最高とも言えるピッチングを披露。残念ながら勝ち星は付かなかったが、後を継いだリリーフ陣も無失点リレーで踏ん張り、最終回となった12回も山崎康晃がノーアウト満塁の絶体絶命のピンチをなんとか切り抜け、苦手ホークス相手にイーブンの対戦成績とした。
ラミレス監督もこの戦い振りを「最初から最後まで素晴らしい試合だった」と高評価。この3連戦は週末に組まれた事もあり、横浜方面から駆け付けたファンも多く見られ、「負け越さなくて良かった」「(2017年の)日本シリーズの借りは返せなかったけど、いい勝負が見られた」と満足げな表情で球場を後にしていた。これで交流戦は6勝5敗1分けとなり、目標としている5割に大きく近づいた。残すは地元横浜でのファイターズとイーグルスとの6連戦。どのような戦いを見せてくれるのか、俄然楽しみになってきた。
写真・取材・文 / 萩原孝弘