瀧本は、昨年8月の「戦極〜第四陣〜」でフランク・トリックに判定負けした際に「もう限界かも」と引退を示唆していた。再びはいあがるべく、今大会ではミドル級からひとつ階級を下げてウエルター級のマイケル・コスタ戦に臨む。
公開練習ではミット打ちを公開し「もう体重も7、8キロ落としたし順調。スタミナも落ちていない。KOか一本で決めたい」と盤石の態勢をアピールした。
今年で35歳になる。戦極の國保尊弘代表から「負ければまた限界という言葉が出てきてもしょうがない」と心配されるように、負けは許されない。瀧本自身も、この試合をラストチャンスと捕らえているようで「気持ちの上ではそういう風(負ければ引退)に思っているんで頑張ります」とこの一戦にすべてを懸ける覚悟だ。
その一方で勝てば来年の年明けに開催予定のウエルター級チャンピオンシップのタイトル戦線に食い込むことができるチャンスでもある。天国か地獄か。崖っぷちの元金メダリストは「チャンスはそんなにあるものではない。全力で頑張ります」と闘志をたぎらせていた。