去る12月12日に節目の30歳の誕生日を迎え、「起きるのがしんどくなった」と笑いを誘ったが、「チーム内では年長の部類だが、他球団ならまだまだ若いので若々しくはつらつと」プレーすることを宣言するも、「しっかりやることをやって、身体に対して敏感になる」とケアの大事さも心得ている。それは怪我人続出の2018年シーズンにおいて、142試合に出場した宮崎だが、1試合だけの欠場の悔しさが関連しているのだろう。それだけに、来期こそは「全試合出場」にこだわりを持つ。
ベイスターズドキュメンタリー映画「FOR REAL」では、足の怪我で出場が危ぶまれるシーンも含まれており、それでも「明日も出ます」とトレーナーに宣言する場面を「チームが苦しい状況。休んでいられなかった」と振り返り、チームへの貢献を常に考える男気を感じさせた。
野球に関してストイックに取り組み、独特な打撃フォームも小学生の時のままと“球道者”のイメージの宮崎だが、意外にも家では野球のことは考えず、「考えすぎても次の日に響く」と割り切り、「好きな料理や身体のケア」に時間を当てていると言う。引きずらずに上手な切替でメンタルを一定に保つことができる能力も、宮崎のストロングポイントであろう。
ファンフェスティバルでは、プーさんのコスプレも披露し、「めちゃくちゃ恥ずかしかった」と言いながらもファンの為に一肌脱ぎ、その日一番の喝采を浴びた宮崎。そんなプーさんの来年の目標は「リーグ優勝、そして日本一」と言い切った。ファンの間では、今シーズンのベイスターズではMVPとの声が多く飛んでいる。来シーズンは球界全体のMVPとなれる程の、更なる飛躍に期待したい。
写真・取材・文 / 萩原孝弘