自民党の舛添要一参院政審会長は、CS放送番組の収録で、「(国会の会期延長は)年金問題隠しと言われるので、いい判断ではない。安倍首相が公務員制度改革のために延長したことを説得できなければ、参院選で大敗し安倍内閣は(投開票日の)翌日に総辞職して瓦解する」との見方を示した。同時に「自民党が負けないためには、いっそのこと衆参同日選をやったらどうか。参院選だけなら死ぬかもしれないが、(同日選なら)重傷ですむかもしれない」とも述べた。
また、自民党各派の事務総長が集まり会談したが、参院選の情勢は厳しいという認識で一致したという。
「この会合は安倍首相の出身派閥である町村派が呼びかけ各派の事務総長9人が出席した。参院選の情勢分析では、29ある改選1人区の獲得議席は2ケタいかない、という厳しいものだったようです。町村派が厳しい参院選の情勢を挙党一致で乗り切ろうとしたのでしょうが、出席者からは『年金問題の対策をもっとはっきり訴えてもらいたい』『首相は論功行賞人事を辞めてほしい』などの意見が相次いだようで、とても挙党一致とはいかなかったようです」(自民党担当記者)
こうした自民党の厳しい情勢をあざ笑うかのように、民主党は早くも“大躍進”の数字を挙げている。「50議席以上獲得」を「55議席以上獲得」と上方修正したのだ。
「29ある1人区で15議席以上、18の複数区すべてで1議席を獲得。複数区のうち5ある3〜5人区の2〜3選挙区でさらに1議席上積み、比例代表で3年前より1議席多い20議席獲得というソロバンをはじいています」(野党担当記者)
安倍首相は「参院選の結果については、党総裁としての私に責任がある」と、退路を断つ発言をしている。惨敗の場合は、退陣する覚悟なのだ。
こうした状況の中で乱れ飛んでいるのが、小泉純一郎前首相の“復活”情報だ。
「このままでは自民党は惨敗だ。そんな中で、小泉前首相の動きが際だっている。“小泉人気”は今も健在で、あちこちから引っ張りダコです。」