『蜘蛛の糸』といえば芥川龍之介の代表作であるが、原作は文庫本でたったの5ページしかない短編ということもあり、実は映画化は一度もされた事がない。
そのため、実写の映画化には「尺が足らないのではないか?」「NHKの人形劇で十分じゃないか?」という不安の声もあるが、今回の映画版では舞台を現代に置き換え、カンダタが何故悪事を働くようになったのかという、原作にも書かれていない部分を描くことで映画の尺を補完するようだ。
今の時代に「蜘蛛の糸」が映画化することにも驚きであるが、主演がなんと御年77才の平幹二朗が務めるというのも驚きである。
原作のカンダタには若いイメージがあり、77才の平幹二朗がどう演じるのか、そもそもここまで内容が変更されると、一体全体どういう話になるのかサッパリ想像がつかないが、地味ながらも公開が楽しみな映画であるのは間違いないであろう。
公開は今年の秋を予定しているという。