14.3%というと、AKBが出演する番組としては大して高くはないが、「HEY!」にとっては驚異的な数字。同番組は94年10月にスタートした長寿番組で、当初は高い視聴率を獲っていたが、今やフジのお荷物的な存在となっている。ただ、司会を務めているのが大物芸人のダウンタウンとあって、安易に打ち切れないのが頭の痛いところ。
ここ3回の視聴率は8月20日=7.2%、同6日=7.7%、7月16日=6.5%と惨たんたるものだった。従って、8月27日の前田が獲った数字は、通常の倍で、いかに影響力が大きかったかの証明だ。
問題は「HEY!」が、これをきっかけに、翌週からも数字が獲れるかどうかであるが、これまでの視聴率推移を見ると、正直あまり期待はもてそうにないだろう。
映画「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」(9月7日より)の公開に先立ち、9月1日土曜日に放送されたフジ系列「土曜プレミアム〜踊る大捜査線 THE LAST TVサラリーマン刑事と最後の難事件』(午後9時〜11時10分=織田裕二主演)は、21.3%の高視聴率を獲得した。
「踊る大捜査線」は97年1〜3月に放送されたドラマで、これまでもスペシャル版の放送はあった。しかし、織田らのレギュラーメンバーが勢ぞろいするのは、98年10月の「踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル」以来、14年ぶりとあって、懐かしさも手伝ってか、高い視聴率につながったようだ。
また、土屋アンナ、冨永愛が無人島生活にチャレンジした、1日のテレビ朝日系列「土屋アンナ&冨永愛vsよゐこ 真夏の無人島で2泊3日0円生活」(午後8時58分〜11時49分)は、トップモデルと無人島生活のギャップが視聴者の関心を誘ったのか、18.3%の好視聴率だった。
その他、「FIFA U-20 女子ワールドカップ ジャパン2012」のヤングなでしこ戦は、これまで10%前後だったが、準々決勝の韓国戦(8月30日木曜日・午後7時15分〜9時29分=フジテレビ系列)では、17.6%と急上昇。今後のさらなるアップが期待される。
(坂本太郎)