9日、日本プロ野球機構(NPB)の公式サイトに「NPBアンチ・ドーピング調査裁定委員会」の発表文が掲載された。これによると、アマダーは6月13日の中日戦での競技会ドーピング検査で対象選手となり、分析機関に尿検体を提出。すると、7月23日にこの機関から禁止物質であるクロルタリドン、フロセミドが検出されたと報告があったという。
加えて、8月1日にアマダー本人の希望で実施された再分析でも、同様の結果が出たとのこと。これを受け、8月8日に開かれた委員会で「2018年8月9日から2019年2月8日まで、6か月間の出場停止処分を科する」ことが決まったという。
渦中の人となったアマダーは、球団公式サイトに「今回の陽性反応には大変な驚きとともに、身に覚えのないことでとても不安でもあります。引き続き原因追及のための調査には全面的に協力していく所存です」とのコメントを発表。球団も「摂取物など再度調査をしており、その結果の判明を待って改めて事実関係と処分内容を公表する予定です」と状況を注視する考えを示した。
ドーピング違反による処分を受けたプロ野球選手は、今回のアマダーで5人目。過去には、2007年8月のリック・ガトームソン(当時ソフトバンク・20日間出場停止)、2008年5月のルイス・ゴンザレス(巨人・1年間出場停止、球団は解雇)、2008年6月のダニエル・リオス(ヤクルト・1年間出場停止、球団は解雇)、2011年9月の井端弘和(当時中日・けん責処分)といった選手がそれぞれ処分されている。
前述のサイトには、結果に不満がある場合は「当該選手または球団は、処分が言い渡された日を含む実働日の10日以内に球団代表を通じて異議申し立ての申請書を『特別委員会』に提出することができます」との記載がある。この権利を行使するか否かも含め、今後の続報を待ちたいところだ。
文 / 柴田雅人