世界のチャン・ツィイーが初めて挑んだサディスティック・サスペンス。事件の報を受けベテラン刑事が凍った池に急行すると、死体はなくトレーの上に大量の人間の歯が。そして、周囲の木に赤いペンキで「来たれ」という意味不明のメッセージ。間もなく第2の事件が起きる。女性の全裸死体がワイヤーでつり下げられ、しかも腹から胎児が取り出されていたのだ。発見者は養女のクリスティン(チャン・ツィイー)だった。新たに歯のない死体も発見され、やはり「来たれ」の文字が。刑事は新約聖書に「来たれ」という記述を発見する。衝撃のスリラーだ。
「ファイナル・デッドサーキット3D」(新宿ピカデリーほか、公開中)
ネジのゆるみ、建物の老朽化、オイルの漏れ、タイヤのバーストなど、ちょっとしたアクシデントが大惨事につながるサーキット場。
オープニング・シーンから度肝を抜く。しかも、この場所に居合わせた人々に迫る死の恐怖。予知能力のあるニック(ボビー・カンポ)は果たして仲間を救うことができるのか。3Dの立体迫力でタイヤや車、ガラスの破片といろいろ飛んでくるが、惨殺シーンをリアルに見るには、かなりの覚悟が必要。デートにこの映画を選んで、上手く抱きつかれるか、残酷趣味と嫌われるか、これは大きな賭けだね。気の弱い人は見てはいけない。
「あなたは私の婿になる」(TOHOシネマズ有楽座ほか、公開中)
草食系男子、肉食系女子、そして婚活時代…。そんな当世風にピッタリのラブコメディー。主演はサンドラ・ブロックで婿役にライアン・レイノルズ。監督のアン・フレッチャーはトップダンサーから振付師になり、いまやドル箱の異色女流監督。出版社の編集長の椅子に座る女性はセレブで才女。だが、カナダ人の彼女はビザの関係で強制帰国を迫られる。窮余の一策で部下の秘書に「婿になりなさい」と命令し偽装結婚で切り抜けようとする。ところが彼は故郷に帰ると大金持ちの御曹司、さあどうする? どうなる。4組に1組が妻が年上の日本にピッタリの映画。