「なんでオレが後藤の相手せなあかんねん」。10月8日の東京・両国国技館大会で激突することになった後藤洋央紀戦を前に猛牛は首をかしげた。
約1半のメキシコ遠征から帰国後、快進撃を続ける後藤の要求によっていきなり組まれたカード。天山にとっては望んでもいない対戦に「さっぱりわけわからんですわ」とややブンむくれている。
無理もない。天山にとっては「ついこの前までオレの付け人やった後藤にはメリットがあるかもしれんけど、オレはなんもメリットないやん」とのことで「こんなんホンマ消化試合やで。いや、慈善活動同然やな」とあくまで消化試合にすぎないという。
「それに会社もこんなカードを通すなよ」。半ばあきれ顔の天山だが、後藤の挑発にはすぐさま反応した。後藤から「試合終盤に天山はヨタヨタ歩くヘタレ牛になる。つまりBSE感染牛になる」と“BSE葬”を予告されたことを知るや否や表情はガラリ一変。突如鼻息を荒くし「なにぃ!あのタコ。なかなか面白いやんけ」と一気に臨戦態勢になった。
戦闘モードの猛牛が続ける。「まあ、そんなこと言っても大笑いとはいかない。世の中そんなに甘くないこと教えたりますわ」。よほど頭に来たのか、天山は必要以上にまくし立てる。「ほな狂牛のオレを食ったら逆にアイツが狂牛病で死ぬことになるで」。後藤の“BSE葬”予告を逆手に取って、まさかの死亡宣告。後藤を狂牛病に感染させようというのだ。
「オレのデカイ頭がスカスカやと思ったら大間違いや。石頭をナメんなや!」と天山。すでに猛牛からは危ない香りがプンプン漂っている。