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TBSショック! 大みそか紅白裏番組でボクシング井岡は快勝も視聴率はズタボロ!

 TBSが大みそか紅白裏の視聴率戦争で惨敗を喫した。

 昨年大みそかにNHKが放送した「第62回紅白歌合戦」の関東地区の平均視聴率は前半(19時15分〜20時55分)が35.2%(前年35.7%)、後半(21時〜23時45分)が41.6%(前年41.7%)で、前年とほぼ同ポイントで高視聴率を上げた。

 民放では日本テレビのダウンタウンが2年連続でトップ。「ガキの使い大晦日年越しSP!! 絶対に笑ってはいけない空港24時!!」は前半(18時30分〜21時)が18.7%、後半(21時〜24時30分)が16.6%で、前年より数字を伸ばした。

 一方、大きく数字を落としたのはTBS。同局は昨年まで10年間、格闘技を紅白の裏で放送してきた。昨年の「Dynamite!!」は視聴率1ケタ台に終わったこともあり、TBSは方向転換。ビートたけし総合司会のスポーツバラエティー「ビートたけしの勝手にスポーツ国民栄誉SHOW2011豪華アスリート総登場5時間半生放送SP」(18時〜23時39分)を放送したが、第1部(18時から19時40分)が6.7%、第2部(19時40分〜21時30分)が6.4%、第3部(21時30分〜23時)が4.2%と惨たんたるものだった。

 01、02年の「INOKI BOM-BA-YE」、03年にスタートした「Dynamite!!」は民放トップを取る年もあり、09年もダウンタウンを上回り、民放1位だった。昨年は有名スポーツ選手を集め、19時30分からはボクシングWBC世界ミニマム級王者・井岡一翔の2度目の防衛戦(挑戦者・同級9位=ヨードグン・トーチャルンチャイ=タイ)を組み込み、自信満々で臨んだが結果は6%台という予想外の大敗となった。

 ただ、井岡にも同情すべき面はある。同番組の視聴率は時間の経過とともに落ちており、井岡の試合を迎えた時点で、すでにチャンネルを替えた視聴者も多かったようだ。しかも、井岡の試合は紅白のAKB48、芦田愛菜&鈴木福と同時刻でガチンコ勝負となり、不利な状況は否めなかった。さらに、試合は井岡がわずか1回1分38秒で挑戦者をKOしてしまい、速攻で終了。強さは証明したものの、もっと長い試合になっていた方が、もう少し高い数字を取れた可能性もあり、その点ではマイナスだったかもしれない。また、一番組として独立したボクシング中継ではなく、「勝手にスポーツ国民栄誉SHOW」の枠内で放送されたことで、試合の認知度が低かったことも考えられる。

 人気者のたけしを起用しても数字が取れず、方向転換が凶と出たTBS。今年の大みそかは、それでもまだスポーツにこだわるのか、他のジャンルに変えるのか、頭を悩ませることになりそうだ。

 また、他の局ではテレビ東京の「第44回年忘れにっぽんの歌」(17時〜21時30分)が8.0%で民放2位。続いて放送されたWBA世界スーパーフェザー級王者=内山高志(ワタナベ)vs同級暫定王者=ホルヘ・ソリス(メキシコ)、WBA世界フェザー級王者・セレスティノ・カバジェロ(パナマ)vs同級10位=細野悟(大橋)のダブル世界戦、「“THE BEST OF BEST”ボクシングWタイトルマッチ」(21時30分〜23時30分)は4.2%と振るわなかったが、同局関係者によると、例年、大みそかの同時間帯は1〜2%程度しか取れていないとのことで、ボクシング中継の視聴率には一定の評価をみせた。

 フジテレビの「大晦日はマル・マル・モリ・モリ! 爆笑そっくりものまね紅白歌合戦祭りだ」は紅白がスタートする前の第1部(18時〜19時)こそ10.5%をマークしたが、紅白の裏としては第2部(19時〜21時)が5.7%、第3部(21時〜23時45分)が4.6%と完敗。

 テレビ朝日の「そうだったのか! 池上彰の学べるニュース 年またぎ7時間半特大スペシャル」は19時〜21時で5.5%、21時〜23時45分で5.7%。2年連続で同局の大みそか紅白の裏番組に抜てきされた池上彰だが、視聴率は2年連続で惨敗であった。
(落合一郎)

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