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中国製の車両が走るアメリカの地下鉄はサイバー攻撃を防げない!?

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提供:週刊実話

 『きかんしゃトーマス』は、1984年から鉄道模型およびCGアニメーションで制作されている英国の幼児向けテレビ番組。イギリスのアイリッシュ海に浮かぶとされる架空の島ソドー島に敷かれたノース・ウェスタン鉄道で働く、顔と意思を持った蒸気機関車や車両たちとそれに関わる人々を描くほのぼのとしたアニメだ。

 ところが現代のニューヨーク・メトロは“スパイ君”になるかもしれないという。1月8日付米紙ワシントン・ポストの1面に、こんな見出しが躍った。
《中国製の地下鉄車両はわれわれをスパイできる? 多くの専門家はいう。イエスだ》

 米国では旅客車両を造るメーカーはもう存在しないから、中国など価格競争力のある海外メーカーに頼るしかない。

 ワシントン・ポストが報じたのは鉄道車両を巡る入札についてだ。地下鉄を運行する首都圏交通局(WMATA)は2024年に最新鋭車両を導入する。受注が有力視されているのは、中国国有の鉄道車両メーカー・中国中車(CRRC)だった。

 CRRCは中国の軍事産業との関係が取り沙汰され、国策で地球半周以上の距離を整備した高速鉄道の需要を背景に、世界最大手に成長。欧州の一部の国やボストン、シカゴなどで相次いで地下鉄車両の受注に成功していた。

 中国製の最新鉄道車両は、ただの「ハコ」ではなく、運行の効率化や安全対策のため多くのセンサーを搭載し、通信網を介してデータをやり取りするためサイバー攻撃のリスクも高くなる。つまり中国製内部センサーを熟知する中国からのサイバー攻撃にはひとたまりもない。

 「CRRCの米国拠点は『当社は米国で競争している他のメーカーと何ら変わらない』と反論するが、WMATAはサイバー面の安全要件を見直し、入札を4月まで延期しました」(在米日本人ジャーナリスト)

 米国の権力が集まる首都ワシントンの地下鉄で、ホワイトハウス当局者の会話や行動が中国に監視されたら…。こんなトム・クルーズ主演の人気映画シリーズ『ミッション:インポッシブル』の一場面のようなシーンが現実に起こるかもしれない。

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