ベスト盤『TETSUYA KOMURO ARCHIVES』は、過去のミリオンセラーを含む100曲を収録したもので、現時点で発表されているアーティストは13組だ。ディスクは「T盤」「K盤」に分かれ各50曲ずつ収録し、2形態でリリースされる。さらに「T盤」と「K盤」にボーナスディスク1枚を追加した通販BOXも発売となるそうだ。詳細は後日発表される。
現在療養中の妻・KEIKOとともに1995年に結成したglobeからは、1996年のダブルミリオンセラー「DEPARTURES(ARRIVAL version)」を含む4曲が収録される。
当時、小室と交際関係にあり、公私ともにパートナーだった華原朋美の曲も収録される。華原は1995年にデビューし、惹かれ合った二人は約4年間愛を育んできたが、やがて破局を迎える。しかし、華原の心から小室が消えることはなかった。2013年に2人は共演を果たし、ようやく「過去にけじめをつけた」と話題になった。今回は1995年発表のミリオンセラー「I BELIEVE[Original MIx]」を含む3曲が収録される。
また、小室の前妻・Asamiがボーカルを務めるユニット、TRUE KiSS DESTiNATiON(のちにKiss Destinationに改名)の曲も収録される。小室とAsamiは、2001年に「できちゃった婚」を発表し、わずか10ヵ月でスピード離婚した。ベスト盤には、1999年に発表した同グループの代表作「Girls, be ambitious!」が収録される。
2008年に詐欺容疑で逮捕された小室は、2010年4月に楽曲制作活動を再開した。その復帰作が、AAAに提供した楽曲。今までにない新しいタイプのパフォーマー集団に強い魅力を感じ、楽曲提供を決めたという。2010年に発表した「逢いたい理由」「Charge & Go!」の2曲が収録される。
また、小室最後のプロデュースグループDef Willからは、2016年に発表した「Lovely Day」が収録される。
さらに、今年9月に引退する歌手・安室奈美恵も小室の楽曲からヒットを飛ばした日本を代表するアーティストの一人だ。収録が期待されるが、現在は未定とのこと。
波乱万丈な半生を送った小室だが、音楽家として日本のポップスの歴史に名を刻むような人物。このベスト盤を皮切りに、他にも過去の小室作品のコンピレーション制作が続くのではないかと噂されている。引退前に手掛けた作品が話題になればなるほど、引退が惜しまれてならないのも事実だろう。