「母子家庭の子供は母子家庭になる。生活保護家庭の子供は生活保護を受けるようになる」
労働人口の25%にまで膨れ上がった働いても生きていけない人々「ワーキングプア」。この先進国ではびこる新しい種類の貧困について、3人の著者が若者たちの声を代弁する。
作家の巨椋修は「ワーキングプア」を恐るべき負の連鎖だとして警鐘を鳴らす。ロストジェネレーション世代として実体験を語るのは、フリーライターの犬山秋彦。妖怪研究家として本紙NMR(ナイガイミステリーリサーチ)でもおなじみ山口敏太郎による、大和魂からみた「ワーキングプア」問題も一読の価値あり。(税別720円)