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リアスポかわら版 「歌手に歴史あり」 ある歌姫の「涙のものがたり」

 演歌歌手の市川由紀乃(33)が6月10日、新宿・京王百貨店内にある天ぷら屋「新宿つな八京王店」で、新曲「花の咲く日まで」の発表会を開催した。

 新曲発表会といえば普通はホテルの宴会場など相応の場所が多く、デパート内の、それも一テナントで行われることは極めて稀。だが市川にとって、この店で開くことにこそ極めて重要な意味があった。
 市川は16歳の時、埼玉新聞社主催のカラオケ大会で優勝し、1993年に「おんなの祭り」でデビュー。翌94年には各歌謡賞の新人賞を、96年には「NHK新人歌謡コンテスト」で優秀賞を受賞するなど、演歌歌手として申し分のない船出を飾った。2001年には文化放送「走れ!歌謡曲」のパーソナリティーにも抜てきされ、演歌界の次代を担う新星として衆目の一致するところとなった。

 ところが、好事魔多し。周囲から一身に寄せられる期待の大きさに、生来の生真面目な性格が災いしたか、次第に精神的にも肉体的にも追い詰められていく。そして本来ならデビュー10周年を華々しく飾っていたはずの02年4月、市川は歌手活動を突如休止してしまう。
 かといって何か他にするアテがあったわけでもなく、その後しばらくは来る日も来る日もボーッと過ごしていたそうだ。しかし、そんな日々がいつまでも続こうはずもない。ある日「何かやらなきゃ」と、ようやく重い腰を上げた。
 歌手への思いに多少の未練は残っていたが、かといって自分から飛び出た以上、今さら戻れるはずもない。取りあえず市川は求人誌を手に取り、未経験者でも可能なアルバイトを探した。
 そこで、たまたま目に止まったのが「新宿つな八京王店」の求人広告。調理は無理でも接客ならできるだろうと面接を受けに行き、さっそく採用された。(後編につづく)

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