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ひんしゅく必至! 巨人がFA相川の人的補償で、“高卒2年目19歳”の奥村をヤクルトに放出

 ヤクルト・スワローズは1月9日、読売巨人ジャイアンツにFA移籍した相川亮二捕手(38)の人的補償として、高卒2年目の奥村展征内野手(19)を獲得したと発表した。

 同日、記者会見に臨んだ奥村は「驚いたけど、今はやってやろうという気持ち。チームは変わっても、プロの世界で頑張ることに変わりはない」とけなげにコメントしたが、内心ではじくじたる思いがあるはずだ。

 奥村は山形日大高出身で、1年春からレギュラーとなり、3年夏の甲子園では、山形県勢初のベスト4進出に大きく貢献。13年のドラフトで4位指名され、巨人に入団した。

 ルーキーイヤーの昨季、1軍出場はなく、2軍で86試合出場、打率.212、2本塁打、20打点の成績を残し、走攻守揃った選手として、将来を嘱望されていた。

 FAの人的補償はプロテクトされた28人以外の選手のなかから、相手球団が選ぶ形になるが、主力選手、キャリアの浅い若手選手はプロテクトされるのが一般的。

 従って、ベテラン選手はプロテクトから外されるケースが多く、昨年、DeNAベイスターズのレギュラーだった鶴岡一成捕手(37)が、久保康友投手(34)の人的補償で阪神に移籍したのは記憶に新しいところ。

 過去には、26年目の工藤公康投手(巨人→横浜)、18年目の江藤智内野手(巨人→西武)、15年目の福地寿樹外野手(西武→ヤクルト)らのベテラン選手が、FAの人的補償で移籍している。

 これまで、人的補償で移籍した選手の最年少は、高卒4年目で当時22歳だった高浜卓也内野手(阪神→ロッテ=11年=25)。最速は昨年、大竹寛投手(31)の人的補償で移籍した3年目の一岡竜司投手(巨人→広島=23)。

 現実として、プロテクトできるのは28人で、すべての選手を保護はできない。ただし、さすがに高卒2年目の19歳の若手選手をプロテクトから外すのは驚きだ。こうなると、巨人は何のために奥村を獲得したのか? となってしまう。

 ただでさえ、育成選手を含め強大な戦力を誇る巨人。先のドラフトで、超高校級スラッガーの岡本和真内野手(18=智弁学園)を獲得した背景もあったのだろう。ヤクルトが、1軍経験がなく即戦力とはいえない奥村を指名してくるとは、予想だにしなかったのかもしれない。

 トレードと違い、FAの人的補償はやむを得ない部分もあるが、高卒2年目の選手をプロテクトから外し、現実として放出した巨人は、アマ球界からひんしゅくを買いそうだ。
(落合一郎)

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