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“人種差別”の声も 「焼けた肌は汚い」美容雑誌が差別発言で炎上 過去には「マッキーで白髪染め」で批判

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画像はイメージです

 女性誌「美ST」5月号(3月15日発売/光文社)の特集記事に、肌の色のタイプで主張を対立させるような表現が掲載され、ネットで批判が殺到している。これを受け、同誌の公式サイトに18日、謝罪文が掲載された。

 問題となった記事は「イエベもブルベもシミは全部とってトーンアップさせたい!」。黄みが強い肌をイエローベース(イエベ)、青みが強い肌をブルーベース(ブルベ)と呼んでいる。最近の美容雑誌では、それぞれの肌色に似合うメイク法やアイテムを紹介する特集が人気を博している。

 同誌の特集でも肌色別の美肌ケアなどを紹介。その中でブルベはイエベを「焼けた肌って汚くない?」と攻撃。対するイエベはブルベに「日本の恥だよ」「人生楽しくなくない?」とコメント。さらに美STは、「バトル勃発」と銘打って、イエベとブルベが双方の肌の色やライフスタイルについて批判し合うような表現を載せた。またブルベの性格は「美容好き」、イエベの性格は「社交的で明るい・頑張っている、イタいと思われるのが何よりイヤ」とのキャッチコピーがあった。

 この特集を受け、作家・ライターの雨宮美奈子氏が17日、ツイッターで「紫外線に弱い白肌の人がビーチで長袖着てたら『日本の恥』、色黒は『肌が汚い』、黄味がかった肌ならば『社交的』。この記事がこの時代に、日本全国のコンビニと本屋に並んでいることがとても怖い」と投稿し、ツイッター上で一躍注目を集めた。

 ツイッターでは「肌の色だけでここまで決めつけるとか人種差別」「不愉快。何で他人に肌の色までつべこべ言われないといけないのよ」「なんでお互いに貶し合う内容にしたんだろ」「それぞれ良いとこあるじゃんと思ったらお互いに罵り合ってて草」「美容特集なのに、生まれつきの肌の色味で相手を侮辱したり偏見で決めつけて嘲笑うという、心の醜さを濃縮したような記事を載せるってすごいな」と、記事に対し不快感をあらわにする声が殺到。

 また、特集の定義である「肌の色タイプ」を誤認しているとの指摘も見られ、「ブルーベースとイエローベースの概念すら理解出来てない」「美容雑誌が色白=ブルベ、色黒=イエベという間違った情報を流すなんて衝撃」といった声も。プロのパーソナルカラーアナリストと名乗る人物からは「ここまで間違った情報を掲載するなんて、美STはきちんとした監修を使っているのか」との声が上がった。

 さらに、「この雑誌は、あえて心をざわつかせる言葉を選んで話題になろうとしたのかもしれないけれど、読んでて気分が下がる記事」「炎上商法がしたいのかなぁ」「『何かを貶めないと誉められない・特徴が出せない』言い回しを雑誌全般が好きすぎるってのはありそう」などと雑誌の方針を分析し、批判する声も見られた。

 今回の批判を受け、同誌は公式サイト上で「編集部の認識不足による過剰で不適切な表現が含まれていました。読者の皆様をはじめ、関係者の皆様に、お詫び申し上げます」と謝罪している。

 美STの炎上騒動は今回に限った話ではない。

 2016年・4月号(2月17日発売)の「発見!白髪染めを2ヶ月に1回にする方法」という特集で「ゼブラの油性マーカー、マッキーを白髪染めとして使用する」という記事を掲載。「健康に問題はないのか」など、疑問視する声が噴出した。これを受け、同年3月24日、美STの公式編集部ブログで、読者とゼブラ株式会社に謝罪し、白髪染め目的でマッキーを使用しないように注意を呼びかけた。この騒動の際もネットでは「ゼブラ株式会社に確認くらいしろよ」と厳しい声が相次いだ。

 一度ならず二度も炎上騒動を起こし読者の反感を買うこととなった美ST。雑誌の休刊が相次ぐ中、今後が危ぶまれる。

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