405馬力で最高時速は285km以上。税込み車両本体価格は1530万円。比べるのは邪道だが、これがフェラーリなら3000万円になるのだから“お買い得感”がある。
マセラティのPRを担当するユナイトパブリックリレーションズの増田文彦さんは「(アクセルを)踏むと結構勇ましい(エンジン)音がするんですよ」と自信たっぷり。6速ATの出来がよく、路面状態やアクセルの踏み方に合わせてギアをセレクトするため運転が楽しくなるという。
「ホイールベースが2942mmと短く、フロント搭載のエンジンをなるべく後ろに寄せるなど重心を車体の真ん中に集めているため、バランスが取れて操作性に優れています。フルATで走ってもいいし、たまには(ハンドル脇の)パドルステアリングで本気を出してもいい。ハンドリングに素直に動くから乗り味がよく峠道でもキビキビ走りますよ」と増田さん。
両手でハンドルを握ったまま、その指先で裏側のパドルステアリングを「カチカチ」と操作すると、戦闘機のコクピットに座っているようで興奮せずにはいられない。
男ごころをくすぐる性能に負けず、おしゃれ度も高い。シートなど内装はすべてブランド製の皮張り。皮の風合いと木目部分は多彩なカラーリングから選べるからセンスの見せ所である。マセラティのロゴを刻印した高級ブランド「フェラガモ」製のオリジナルバッグセットも用意されており、後部トランクにすべて積載できる。4人乗り後部座席はゆったりしていてロングドライブも苦にならない。
世界各国での予約はすでに2200台を突破している。納車まで2年待ちの市場もあるという。東京・青山のショールームには中高年の人気ファッション雑誌「LEON」の表紙でおなじみジロー・ラモ氏が頻繁に訪れるそう。
増田さんは「ちょっとヤンチャな走りもできるし、一流ホテルにも乗り付けられて、フェラーリほどの爆音でもない。ちょい不良オヤジにほんとピッタリのスーパーカーですよ」とプッシュした。