07年オフ、海外FA権を行使して米国に渡る際、球団と交わしていた「現役生活の最後は広島で」との約束を守った黒田。
メジャーからの20億円超のオファーを蹴って、推定年俸4億円プラス出来高で契約した黒田の“男気”には、多くのカープファンが涙を流したことであろう。
現在、日米通算182勝の黒田は日米通算200勝の達成が視野に入る。この記録は、過去、野茂英雄(201勝)しか成し遂げていない偉業だけに、大記録を達成できるかどうか大いに注目が集まる。
メジャーでの7年間では10〜14年まで、5年連続2ケタ勝利をマークするなど79勝(79敗)を挙げたが、負け数も多く、防御率は7年連続3点台で、決して大勝ちする投手ではなく、12年の16勝が最高。
日本では「広島の絶対的エース」の印象こそあったが、11年間でキャリアハイは最多勝を獲得した05年の15勝。実は日本でも意外に大勝ちはしていない。最優秀防御率のタイトルを獲った06年(1.85)以外は、防御率は3点台以上で、通算3.69と良くはないのだ。
しかしながら、黒田はとにかくタフネス。故障が少なく、ローテーションをしっかり守るのがセールスポイント。日本では03、05年に、メジャーでは11、13年に200投球回を達成しており、チームとしては、「計算のできる投手」である。
2月で40歳になる年齢、そして過去の成績を考慮すると、今季18勝以上を挙げて、1年で日米通算200勝を成し遂げる可能性は低いのではないか? そうなると、今季どこまで勝ち星を積み上げて、来季での大記録達成につなげるかだ。
そこで、「Yahoo!ニュース」では、「広島・黒田博樹投手は何勝できると思う?」との意識調査を、1月7日〜17日に実施。5万419票(男性=90.2%、女性=9.8%)の回答があった。
その結果は、16勝以上を予想した人は少なく、「16〜18勝」が4238票(8.4%)、「19勝以上」が2269票(4.5%)にすぎなかった。
一方、圧倒的に多かったのは、10〜15勝を予想した人で、「10〜12勝」が1万9494票(38.7%)、「13〜15勝」が1万7496票(34.7%)。「9勝以下」と予想した人は6922票(13.7%)だった。
黒田に残された選手寿命は、そう長くはないだろう。今季、1つでも多く勝って、野茂以来となる日米通算200勝を達成してほしいものだ。
(リアルライブ編集部)