9月3日(日本時間4日)、レッドソックス戦に先発した黒田は、7回を投げ、4安打1死球1失点に抑え、8三振を奪う好投で10勝目(8敗)をマークした。
これで、黒田はドジャース時代の10年以降、5年連続2ケタ勝利。過去、野茂英雄(ドジャースなど)が95〜97年、01〜03年の2度、ダルビッシュ有投手(レンジャーズ)が12〜14年に3年連続2ケタを挙げているが、黒田は自身がもつ4年連続2ケタの記録を更新した。
広島東洋カープから、海外FA権を行使してドジャースに移籍した黒田は、1年目の08年は9勝(10敗)、09年は8勝(7敗)に終わったが、3年目の10年に初の2ケタ勝利(11勝13敗)をマーク。11年は13勝(16敗)を挙げた。
ヤンキースに移籍した12年は自己最多の16勝(11敗)をマーク。13年は11勝(13敗)だった。
メジャー通算78勝(78敗)となり、野茂(123勝109敗)以来、日本人2人目となるメジャー100勝も見えてきた。
黒田は年俸1600万ドル(約16億7700万円)プラス出来高の単年契約であるため、来季の去就は未定。来年2月で40歳となる年齢はネックとなりそうだが、ほとんど故障がないタフさが魅力。
11年から3年連続で200投球回をクリア。今季も、ローテーションから離脱することなく、ここまで日本人投手最多の174回を投げており、“計算が立つ投手”として、貴重な選手。それだけに、ヤンキースのみならず、食指を動かす他球団も現れそうだ。
こうなったら、なんとしても、野茂でも達成していない史上初の日米両方で100勝を成し遂げてほしいものだ。
(落合一郎)