ダルビッシュは1年目(12年)に16勝、2年目(13年)に13勝を挙げており、ルーキーイヤーから3年連続2ケタ勝利を成し遂げた。この記録を、過去に日本人投手で達成しているのは、“パイオニア”である野茂英雄(当時ドジャース=95〜97年)のみで、17年ぶり2人目の快挙となった。
黒田博樹投手(39=ヤンキース)は、ドジャース時代の10年から昨季まで4年連続2ケタ勝利を挙げており、これは野茂ですら成し遂げていない記録だが、1年目(08年)は9勝、2年目(09年)は8勝に終わっており、2ケタ勝つのに3年かかった。
松坂大輔投手(33=当時レッドソックス=現メッツ)は1年目(07年)に15勝、2年目(08年)に18勝をマークしたが、3年目(09年)は右肩の故障で4勝どまりだった。
惜しかったのは、石井一久(当時ドジャース)と岩隈久志投手(33=マリナーズ)。石井は1年目(02年)に14勝、3年目(04年)に13勝を挙げたが、2年目(03年)は故障が響いて9勝に終わった。
岩隈は1年目(12年)、前半戦はリリーフからのスタートで、後半戦からは先発に回って9勝で終えた。2年目(13年)は14勝をマーク。今季もすでに9勝を挙げており、2ケタ勝利は確実。1年目、先発転向がもう少し早ければ、入団年から3年連続2ケタを成し遂げた可能性は高かった。
3年間、いいコンディションを維持するのは簡単なことではない。野茂以来の偉業を達成したダルビッシュは2年連続奪三振王を虎視たんたんと狙う。
(落合一郎)