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【DeNA】「また日本シリーズへ」筒香ら契約更改怒涛の増額ラッシュ!

 今シーズン、セ・リーグ3位からクライマックスシリーズを勝ち抜き、19年ぶりの日本シリーズ出場を果たした横浜DeNAベイスターズの来季の契約更改が、4日からスタートした。

4日
田中浩康 1,500万円→2,200万円
5日
砂田毅樹 1,700万円→4,200万円
石田健大 4,800万円→6,000万円
宮崎敏郎 3,000万円→8,000万円
梶谷隆幸 9,300万円→1億2,800万円
倉本寿彦 4,300万円→7,300万円

 初日、2日目と今年に比べて大幅アップで契約のサインをする選手が続く中、3日目はキャプテンとしてチームを牽引し、侍ジャパンでも4番打者としてWBCに出場した筒香嘉智がトップバッターで現れるとあって、球団事務所が入るビルのエレベーター前には複数のテレビカメラが筒香を待ち構えた。

 筒香が事務所内に入り約20分。契約更改を終えた筒香が再びマスコミの前に現れた。筒香は、5,000万円アップの3億5,000万円の単年契約でサインを交わしたことを明らかにすると「チームとしては初めての日本シリーズに出場して、凄くいい経験ができた。日本シリーズに出てるのと、出ないで練習しているのでは、野球が上手くなる感覚が全然違うと思うので、そこで得たものは本当に大きい。でも、レギュラーシーズンは3位なんで、あくまでも優勝を狙って、そこに向けてやっていく」と今季を振り返りながら来季の抱負を述べた。

 続いて行われた白崎浩之は2,000万円から1,850万円、国吉佑樹は2,000万円から1,700万円と、今年の契約更改では初となるダウンが続いた。日本シリーズではホームランを放った白崎だが、「球団からは後がないと言われました。悔しいシーズンだった。内野手は補強もしたので、チャンスは少ないと思いますが、日本シリーズで使ってもらえたので、打撃で貢献したいです。自主トレはすべてを入れ替えてやる」とコメント。CSも日本シリーズもテレビで観戦したという、今季4試合の登板にとどまった国吉は「GMからはいい球を投げている。しっかり投げ切れば4試合ということはないだろうと言われました。来年はテレビの中で野球をやっている選手になりたい」とリベンジを誓った。

 4番手は今年ルーキーながら二桁勝利を挙げた濵口遥大が初の契約更改に臨み、1,500万円から4,750万円の大幅アップ。これは新人賞を獲得した中日の京田陽太(4,000万円)、西武の源田壮亮(4,100万円)を上回る金額。会見では、ハマちゃんの愛称で親しまれている濱口も終始笑顔。給料アップ分は「リフレッシュに使いたい」と語り、「慢心することなく1年やった経験があるので、また今年の気持ちを忘れずに準備して、来年は1年間ローテーションに入って、150イニング、160イニング投げられるように、しっかりと準備して臨みたいと思います」と来季の意気込みを語った。

 そして、ラミレス監督がチームのキーマンと語る桑原将志が続き、4,000万円から8,500万円のまたまた大幅アップ。ムードメーカーらしく最初は「サインしてません」と冗談を飛ばしていた桑原だが、来季より背番号が1に変更。球団からはチームの顔になれと言われたという。桑原は「僕はプロ野球選手の特性にあるスランプというのが長いので、そこが課題。それを安定させると盗塁の数も増えるでしょうし、盗塁に関してはしっかり勉強したいと思います」と今季の課題を分析。来季は出塁率4割、盗塁30を目標に掲げ、広島の田中広輔のようなチームに影響をもたらせる選手になりたいと目を輝かせた。

 大幅アップラッシュは止まらない。ここでベイスターズのエース今永昇太が登場。4,400万円増の8,400万円で一発サイン。金額を提示されたとき「こんなにいただいてもいいものか」と思ったそうだが、「同時に責任感も生まれた」というのが今永らしい。今永は「今年のすべての数字を来年は超えたいと思ってますし、昨年、今年とやってきて、まだまだチームのみんなからも、監督さんからも絶対的な信頼をまだ得てないと思うので、信頼というのを来シーズンはすべて勝ち取って、みんなからこの試合は任せたと言われるようなピッチャーになりたいですね」と語り、来季の目標を15勝に設定。来季の開幕投手についても「候補に入れてもらえるようにアピールしたい」と意欲を見せた。また増額分の使い道について「皆さんと飲みに行きましょう!」と笑いを取ることも忘れない。11月の侍ジャパンでの経験も「シーズン中とは違うプレッシャーの中で投げたというのは大きい」と充実した表情で振り返っていた。

 3日目最後に契約更改に臨んだのは、選手会長も務めるセットアッパー三上朋也。2,100万円増の8,100万円でサイン。今シーズンの三上は、防御率は5点台と本来の力ではなかったが、61試合登板、31ホールドは立派な数字。三上は「登板数と途中不調でファームに落ちたが、1年間怪我をしなかったことが球団から評価された」とコメント。続けて「大事な場面で使ってもらって、失敗もしたけど、チームが3位に入って良かった。また日本シリーズに行きたい」と安堵の表情を浮かべた。選手会長としては、夏場のブルペンの暑さ対策などを球団にダイレクトに伝えると、すぐに対応してもらえたことを例に挙げ、来季も「選手がよりやりやすい環境でできるように話しながら、チーム、選手、スタッフが一丸になって優勝したい」と語り、この日の契約更改を締めた。

 ベイスターズは若い選手が中心なので、もともと年俸が安い選手が多いこともあるが、今年の大幅アップラッシュが選手のモチベーションを上げるのは間違いない。また選手の口々から「まだまだ」「もっともっと」「チームのために」「何かできないか?」「優勝したい」という現状では決して満足してない言葉が出てきたのは、日本シリーズまでドラマティックに駆け上がっていった経験が「来年こそ」という気持ちに繋がっているのだろう。

 来年のベイスターズは3位ではなく優勝からの日本シリーズ進出を目指す。

※文中の金額は推定

取材・文/どら増田
カメラマン/萩原孝弘

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