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抗インフルエンザ“一番人気”新薬『ゾフルーザ』に殺到する苦情

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提供:週刊実話

 いよいよインフルエンザが流行する季節到来を前に、医師たちが危惧していることがある。昨シーズン、最も使用された新薬『ゾフルーザ』に対し、医療界から処方に警鐘を鳴らす声が上がっているのだ。
「服用した患者から“薬が効きにくい”や、“耐性ウイルスが出ている”という苦情が殺到しました。最近では、日本感染症学会が12歳未満の子供についての投与を慎重に、との提言が発表されたところです。昨年3月の発売当初から“ゾフルーザの処方は慎重にすべき”の意見はありました。学会の提言は遅過ぎますよ」(都内の耳鼻咽喉科医)

 日本ではインフルエンザの抗ウイルス薬にタミフル、イナビル、リレンザ、ラピアクタ、ゾフルーザの5種類があり、一番ポピュラーだったのがタミフルだ。
「ゾフルーザは1回の服用で治療できる利便性が話題になり、昨シーズンは600万人が使用。タミフルに代わってインフルエンザ治療薬の売り上げ1位になったのです」(製薬会社プロパー)

 しかし、ゾフルーザは臨床データが乏しく、前述したように耐性ウイルスの指摘もある。
「耐性ウイルスは本来、有効である抗インフルエンザ治療薬が効かない、あるいは効きにくくなったウイルスのことです。ゾフルーザが1回の服用でいいということは、体の中に入った薬の全体量が半分になるまでの時間を指す半減期が長く、体の中に薬が長くとどまるのです」(千葉県の内科医)

 タミフルの半減期は6〜10時間に対して、ゾフルーザの半減期は77.6〜114時間。ゾフルーザは1回服用すると半減するのに4日前後もかかる計算だ。
「インフルエンザ治療薬は体力のない幼児や高齢者には、重症化を防ぐ効果がありますが、昔は対処療法で治していました。治療薬を使わなくても5日程度で快方に向かいます。対処療法も選択肢の1つですよ」(都内の内科医)

 解熱剤や消化薬を使うなど、患者個々の訴える症状を軽減して自然回復能力を助長するのが、いわゆる対処療法だ。もしもインフルエンザに感染したら、まずは対処療法で静養するというのが賢明なのかもしれない。

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