そんな人気者ローカルヒーローに続けとばかりに(?)、京都は嵐山に新たなるローカルヒーローが現れて、現在話題沸騰中だという話を耳にした私は、京都嵐山のヒーロー「アラシヤマン」を生み出したスタッフの一人、奥田哲史君(24歳)に取材を申し込み、話を聞いてみました。
アラシヤマンは奥田君と同世代の20代前半の男たちが集まり、その若い情熱で生み出されたヒーローなのです。私が何か質問をするたびに奥田君は情熱的に熱く、饒舌にアラシヤマンへの思いを語ってくれました。
−−「アラシヤマン」という企画の誕生の経緯を簡単に教えてください。
奥田 4年前、僕たちは京都嵯峨芸術大学の観光デザイン学科という学科に属していたのですが、二回生になると、進級のために嵐山花灯路というイベントにグループで作品を出品しなければいけないんです。本来、花灯路とは、光のオブジェを作って嵐山の冬の夜の景色をにぎやかすというのが主流になっていたんですが、我々には恋人たちが喜ぶような光のオブジェなど到底作れるはずがないと思ったんです。しかし、何か作らないと進級そのものが危うい。論議していくうちに我々は電球の光ではなく、「希望の光」を表現しようと考えたんです。希望の光、それはつまりヒーローだろうということです。
−−「アラシヤマン」に込められたメッセージ、思いなどを教えてください。
奥田 アラシヤマンはどんどん変わっていっていいと思っています。 毎回スーツは新調したいし、話もキャラもぜんぜん違ったりする。とにかく言いたいセリフや、自分が大好きな映画のオマージュをとことん詰め込んでいます。あ、あと、アラシヤマンは、嵐山のローカルヒーローなので、嵯峨面(嵯峨の郷土土産)と同じ技法を用いて和紙を使って、張り子の要領で製作しています。これも、アラシヤマンに込めたこだわりですね。
−−今後の「アラシヤマン」活躍の予定について教えてください。
奥田 最近は活動の場も広めてきていますので、とりあえず、京都から出てみたり、ゆくゆくはアメリカで公演したいですね。実はメンバーの青柳くんが滋賀県で僧侶をしているのですが、以前の公演の時に脚本が間に合わなかった罰ゲームで、たぶん彼の実家のお寺「教禅寺」での公演が近いうちに行われることになると思います。とりあえず、次回のアラシヤマンショーは今月31日に行われます。アラシヤマンシリーズ最高傑作(に、なるはず)です! 最高のパフォーマンスを披露するので、是非見に来てください!
次回のアラシヤマンショーは、10月31日(日)19時半よりスタート!
会場は、「CD レコード ふる本 『100000t』」。京都市役所のすぐ横です。http://100000t.blog24.fc2.com/
昨年は造形作家の寒河江弘さん造形の怪獣「サガラ」と対決したり、今年になってからは、北海道洞爺湖のローカルヒーロー「地球戦隊トウヤマン」に会いに行ったり、平成ゴジラシリーズの特撮監督である川北紘一監督に脚本を読んでいただきアドバイスをいただいたりと、人気ヒーローの仲間入りを目指して様々な活動を行っているアラシヤマン。
観光名所でもある京都嵐山から、日本中に、いや世界中にその魅力を発信していってほしいと思います。
(「作家・歩く雑誌」中沢健 山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou