日本ハムの二刀流ルーキー、大谷翔平投手が8月23日、オリックス戦(京セラドーム大阪)に先発。2度の中継ぎ登板をはさみ、7月30日の千葉ロッテ戦(QVCマリン)以来、24日ぶりの先発登板となった。
大谷は1回裏、李大浩(イ・デホ)内野手にタイムリー安打を打たれ、先制点を許した。しかし、その後は走者こそ出すものの、要所を締めて、プロ最長の6回2/3、プロ最多の110球を投げ、4安打3四球で1失点(自責点1)。新球のフォークが冴えて、プロ最多の9三振を奪った。
自軍は4回表に同点に追いつき、6回表に逆転。8回表には3点の追加点を挙げて、5-2で日本ハムの勝利。大谷は7月4日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来、50日ぶりの3勝目をマークした。これで、大谷が先発した試合は7戦6勝1分けと驚異的な勝率で、“不敗神話”が崩れることはなかった。
今までで、いちばんといえる投球内容に大谷は、「先制点を取られたけど、守備にも助けられたし、いい試合だったと思います。緊張したけど勝てて良かったと思う。7回しっかり投げることができれば、よかったけど。中継ぎ陣にも助けられた」と話した。
前回の先発では、4回5失点でKOされ、プロ最低のマウンドとなったが、この日は先発では初めて試したフォークが効果的に決まり、最速153キロの直球も生きた。
栗山英樹監督は「あの球(フォーク)が使えると、打者は早く打たなきゃ、とボール球に手を出すようになる」と高評価。次回は中10日の間隔を空ける予定だったが、この好投で「詰めることを考えている」と発言。ローテーションの中で回す可能性が出てきた。
大谷の不敗神話は、どこまで続くのか…。
(落合一郎)