オールスター戦をはさみ、公式戦では7月4日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来の登板となった大谷は、30日の千葉ロッテ戦(QVCマリン)に先発。
3回は無失点で切り抜けたが、自軍が2-0とリードの4回裏に突如崩れた。二死二塁から、四球、死球を出して満塁のピンチとなり、打者・塀内久雄内野手に痛恨の押し出しの四球を与えた。その後、荻野貴司外野手、角中勝也外野手に連続タイムリーを喫して、5失点で逆転された。
直後の5回表に、味方打線が奮起し、4点を奪って、6-5と再逆転し、勝ち投手の権利を得たが、5回裏のマウンドに上がることはなく、事実上のKO降板となった。
この日の大谷は最速154キロ、4回80球を投げ、4安打3四球1四球で、プロワーストの5失点(自責5)。課題は走者を出してからのセットポジションにあった。
大谷は「バランスが良くなかった。踏み込みが思った位置にいかなくて、狙い通りの球を投げられなかった」と、うなだれ、「(チームメイトに)助けられてばかり。もっとリズム良く投げられたら」と反省しきり。
ただ、チームは9-5で勝利し、味方の援護でプロ初黒星は免れた。これで、大谷が登板した試合は、6戦5勝1分け。大谷に白星は2つしかついていないが、不敗神話は継続し、勝ち運を持ち合わせていることを改めて示した。
しかし、ローテに残らなければ、勝ち運があっても、どうしようもない。栗山英樹監督は「投手はいっぱいいる」とバッサリ。「この状態じゃあ、(次回は)全然分からない。見ての通り。今の課題がハッキリ出ていた」と、ローテ外しもほのめかした。
大谷は早々に課題を修正して、次回登板の機会を伺うしかなさそうだ。
(落合一郎)