福岡県古賀市役所によると、元市民部長の男性職員(61)が、不倫相手の気を引くために、離婚によって妻が除籍されたことを示す「一部事項証明書」を偽造し、交際女性にファクスで送ったというのだ。
交際女性は当初離婚を信じていたが、その後、元市民部長が「実は離婚していない」と告白したため、1月27日、同市に相談して発覚した。
女性が持っていた証明書類を、同市が確認したところ、市長公印がなかったが、本物と書式は酷似していた。
市の調査に対し、元市民部長は「本物の戸籍を手本に、自宅のパソコンで作成した。離婚を信じてもらおうと思った」と話しているという。
同市では公文書偽造の罪に当たるかどうかを確認中で、市人事課では「公務員として問題行為」として懲戒処分も検討中。
10年4月から、2年間、戸籍事務を所管する市民部長の職にあったため、戸籍の証明書に精通していた。一部事務組合事務局長(部長級)に異動後の12年5月、問題の書類を偽造し、女性に送っていた。
13年3月に定年退職した元市民部長は、正規職員として再雇用され、現在は市の施設に勤務している。
(蔵元英二)