北海道札幌市は3月15日、不倫相手の女性と結婚したかのように装った戸籍抄本を偽造したとして、同市中央区市民部地域振興課の脇田英樹係長(43)を懲戒免職処分にした。同市は公文書偽造容疑で北海道警に告訴する方針。
同市によると、脇田係長は既婚者で、不倫相手の女性も市職員。脇田係長は女性と結婚の約束をしたものの、妻との離婚協議がなかなか進まなかった。その結果、考え出したのが戸籍抄本の“偽造”だった。
脇田係長は昨年7月頃、女性と結婚したように見せかけた戸籍抄本を自宅のパソコンで偽造した。それをホンモノだと思い込んだ女性は、その戸籍抄本を添えて市に名字変更を届け出た。精巧だったため、市も女性もニセモノとは気付かなかったという。
今年1月に同市に「脇田係長が再婚したと聞いたが、離婚が成立していない」という内容の情報提供があり、事情を聴いたところ偽造を認めた。
脇田係長は同市の調査に対し、「結婚の約束が果たせなかったので偽造した」と説明しているという。
脇田係長は、あくまでも不倫相手の女性に見せるための偽造だったのかもしれぬが、妻との離婚も成立していないのに、こんな紙切れが通用するはずもない。その代償は、懲戒免職という極めて重い処分。脇田係長も、全くバカなことをしたものである。信じた女性も、結婚が果たせず災難というしかないか。
(蔵元英二)