送検容疑は昨年9月中旬頃、印刷業者に「金沢西警察署第2課警部」と、ウソの肩書を記した自分名義の名刺110枚を印刷させた疑い。
同署によると、男性は出会い系サイトを通じて会った女性との性行為の見返りに、現金を要求された際に、警察官を名乗って、“ヤリ逃げ”する目的で偽名刺を作ったという。「おカネはないが、女の子と遊びたかった」と話している。
男性は女性3人に偽名刺を渡したが、女性から被害届が出ておらず、事件性が低いため、逮捕はせず、書類送検のみとなった。
同署によると、男性は石川県外の印刷業者にネットで名刺の作成を依頼。業者が確認のため、試作品を金沢西署の男性名宛てに発送。同署に該当人物はおらず、「金沢西警察署第2課」も存在しないため、不審に思った同署が印刷業者から、発注者の住所、名前を聞き出して、男性を特定した。捜査したのは「刑事第2課」だった。
男性からは残りの偽名刺107枚と、映画の小道具に使う警察手帳のレプリカも押収した。レプリカもネットで購入したという。
女性が性交渉の対価として、現金を要求するのも問題だが、“ヤリ逃げ”目的で警察官の偽名刺を作って使うのも問題。偽名刺を渡された3人の女性は、この男性の手口に引っかかったということなのか…。
(蔵元英二)