同局は懲戒処分する方針を示す一方、「駅員が弁済の意向を示している」として、警察への被害届提出は見送るという。
不正運賃の内訳は自社線1万1590円、他社線1万1240円。不正行為の内容は(1)阪急線内から乗車し、勤務場所である新深江駅の改札を使用せず駅長室(改札内)へ出勤した(30回)、(2)改札の入場記録を自動改札機で消去した(7回)、(3)自動改札機の回収箱から使用済みの普通券を取り出し、不正に使用した(10回)、(4)業務上の職務乗車証を不正に使用した(2回)。
2日に、他の職員が職務乗車証を使用するため、運輸助役が乗車証を確認したところ、使用済みの定期券の両面に、職務乗車証のコピー(モノクロ)を張り付け偽造したものを発見した。その後、各職員に対し聞き取りを行うなかで、男性駅員が「自分がやった」と証言。事情を聴取したところ、その他の不正行為が判明したという。
同局の調べに対し、男性駅員は「借金があり、カネに困ってやった。手口は自分で考えた」と話したという。
同局は「鉄道マンにあるまじき行為で申し訳ない。厳正に処分する」とし、「職務乗車証の管理体制について強化を図るとともに、全職員に対し再度、服務規律の遵守について周知徹底を図ってまいります。また、従前からの計画に基づき、磁気カード券等への不正処理を防ぐため、全改札窓口に処理時間・担当者等を記録する機器の導入を進めてまいります」とコメントしている。
(蔵元英二)