県警監察官室によると、成田署の成田駅前交番に勤務する警部補は昨年3月から今年1月にかけて、事件や交通事故などに関する捜査書類に記載されていた19歳〜30歳代前半の女性32人分の氏名と電話番号を、自らの携帯電話に不正に登録。勝手にゲットした番号の中からランダムに選び出した12人に対し、偽名を使って電話を掛けて「昔、どこかでお会いしましたよね」と語るなどして、交際話を持ち掛けた。
警部補は「警察官僚だ」と偽るなどして、6人からメールアドレスを聞き出すことに成功。そのうち2人とは、実際に会うところまでこぎつけた。
1月にデートした女性とは1度会ったきりで終わったが、2月に入って会った女性とは同6日までに3回会い、食事などをした他、ホテルで性行為を2回した。この女性とは結婚の話を進め、女性も真剣だった。
ところが、女性が職場の上司に結婚を報告。交際の経緯を伝えたところ、「結婚詐欺じゃないのか」と諭された。不審に思った女性は2月7日に成田署に相談。同署が女性の携帯電話の履歴に残された番号から男の素性を洗うと、問題の男はこの警部補だった。
他にも、警部補が昨年7月から今年1月にかけて勤務先の交番の端末を使って、知人女性4人の犯罪履歴を不正に照会していたことも判明している。捜査書類をもとに交際アタックなど言語道断。こんな警察官がいるのかと思うと、情けなくなる。
(蔵元英二)