ハンプトンズと言えばNY近郊のリッチな人々の遊び場であり夏の避暑地。ウォール街の大物や億万長者のジョージ・ソロス、ファッションデザイナーのカルバン・クラインの家もある。「SATC」の全エピソード中確か3回出てくる。変わったところでは黒人歌手のDIDDYも豪邸を所有しているそうだ。
そんなハンプトンズのビーチハウスに住む理想のカップル、ペイシェンスとピーターに招かれたキャリーはマンハッタンの喧騒から離れ、退屈している既婚者に色々と恋のアドベンチャー話をサービスし、ぐっすり眠って翌朝爽快な気分で目覚める。
が…朝から爽快ではないモノを見てしまう。それは事もあろうにピーターのペニス。
彼がTシャツのみで下半身丸出し(フル・フロンタル)という姿でキャリーの正面に立ちふさがったのだ。
「トイレに行く途中」、キャリーに出くわしてしまったというのだが、こんなチン事が発生すれば普通なら慌てて隠すとか、「ソーリー(ごめん)」と謝ってパンツをはくところ、ピーターは堂々とキャリーに挨拶する。
「イヤだ、ピーターったらァ!」とズバッと言えないのがキャリーの性格。これが黒人女性だったら「そんなモノ、早くしまわないと朝のソーセージが食べられなくなっちゃう」とか何とか冗談に紛らわして男のスケベ心を封じるところだろう。「SATC 劇場版」でも黒人のジェニファー・ハドソンは配達人に胸をジロジロ見られて「見世物じゃない」とピシリと言っている。
こういう時は、自分の心にしまっておけばいいようなものだが、何でも話さずにはいられない体質のキャリーはさっそくペイシェンスに報告する。すると彼女はいきなり不機嫌になってキャリーは早々に引き上げざるを得なくなる。カップルと独身女というのはなかなか難しい。
街に戻って仲間に言うと、サマンサは「男ってサルみたいに見せたがるものなのよ」と全く動じない。が、男は大きな勘違いをしている。女というものは(少なくとも私は)、人の物になってしまった男のペニスなど見たくもないし、見せられたらイヤ〜な気分になる。そのペニスとの将来はないから見せられるだけ無駄なのだ。大体それってわいせつ物陳列罪という軽犯罪ではないだろうか!? (セリー真坂)