何が凄いのかというとズバリそれは『イチローの演技力』だという。
今年1月より放送されている最新CMでは2人のイチローが登場し、「イチローさん、風邪で熱出たらどうします?」「いや、僕熱出ないんで」とやりとりをするユニークなもの。これはもちろん別取りしたイチローをCG合成して作られているものなのだが、つまりこれはイチローが、隣に居るイチローに話しかける体で、演技をしているということになる。ついつい見逃しがちになるが、これは何げに凄い演技力なのだと某ディレクターは指摘する「はじめて見た時は度肝を抜かれました。相手が居る体で話しかけるあの手の芝居は、ベテラン俳優もかなり手こずるはずなので、素人には絶対無理なはずなんです。まず、呼吸が合わないし、目線もブレてしまう。CMを見たところ、イチローさんの目線はブレないだけでは無く、テンポよく会話もできている」
もともとイチローの演技は評価が高いことで有名だ。6年前、『古畑任三郎 ファイナル』でイチローは主演級でドラマ出演。その演技力はまさに“玄人はだし”で視聴者をビックリさせていた。また、共演者からも「動きのキレが良く、走ったりするシーンはスタイリッシュ」「場面毎の切り替えが上手いし、演技も自然」と高評価を得ていた。『古畑ファイナル』の放送を見ていた爆笑問題の太田は当時、ラジオで「(イチローは)勘がいいので演技の勘をおさえるのが早かったのだろう」と発言していたのだが、まさにその『勘の良さ』を見せつけるのが今回の『ユンケル』のCMだったのだ。
さらなる進化を見せつけるイチローの演技力。今後もイチローの『ユンケル』CMには期待だ。