◇今週のこの1枚◇ザ・プロディジー「THE DAY IS MY ENEMY」(2015/VICTOR ENTERTAINMENT)
デジタル・ダンス・ミュージックの一応部類に入ると思いますが、肌ざわりはロックでありパンクです。ライブは肉体的でもあるしね。一時期バンド内での不穏な空気を感じたこともありましたが、前作から完全復活です。
手法はテクノであり、クラブ・ミュージックであり、レイブ・ミュージックだったりしますが、アプローチの違いからプロディジーにしかできないオリジナルのサウンドになってます。音もヘヴィな音圧の中、ひとつひとつの音がきちんと抜けて聴こえます。マスキングされないように、相当研究してると思いますね。リズムがなく音数が少ない効果的な場所も、盛り上がる前のイントロダクションとして徹底してるところも潔いです。
当然キャリアの長いバンドなので新譜となると、オーディエンスもそれなりの期待をして聴きますが、全く期待を裏切らず、怒涛の渦に巻き込まれます。不安な感じと異国情緒が混じったような世界が続きますね。それでいて聞き手を突き放した感じではなくポップなのが素晴らしい。
昔、幕張メッセでライブを体験したのですが、大きくエリアが3つに分かれてて、前の2つのエリアはダイブの嵐で凄まじい勢いでした。今年もソニックマニアが決定してるので、今回のアルバムでも相当の盛り上がりが想像できますね。
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