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「私、テレビの味方です」木下優樹菜“楽器演奏ドキュメント”でファン急増!?

 読者諸氏は木下優樹菜(20)のことが好きだろうか?それとも嫌いだろうか?
 念のため説明しておくと、木下優樹菜(以下、ユッキーナ)という人は東京の下町・葛飾出身の元ヤンキーで、モーニング娘。のオーディションでは最終選考まで残ったこともあるほどの美少女だった。その後、途端にグレはじめ、中学校近くの“タイマン公園”で開催された喧嘩トーナメント(そういう公園でそういうローカル大会があった)で準優勝し、副番長に選ばれたという逸話の持ち主だ。

 ヤンキーを卒業するとギャルを目指し、渋谷の109で働いていたところ、街頭でスカウトされて芸能界に潜り込んできた。すると『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ系)に出演するや一気にブレイク。里田まい(24)、スザンヌ(21)とともに結成したユニット「Pabo」の一員としても知られている。元ヤンにしておバカキャラだけど、どこか憎めない。そんなところが魅力である。
 そんな彼女が好きだという人は、その憎めなさに惹かれているのだろうが、「あんなバカをテレビに出すのは許せん!」とお怒りの方に問いたい。
 23日深夜に放送された番組『みんなのウマ倶楽部』(フジテレビ系)を見ただろうか?と。
 同番組に出演中のユッキーナが今年6月に開催された安田記念のレース直前、ファンファーレを演奏することになったのだ。小学校時代にトロンボーンの経験があるというユッキーナだが、とはいえ小学生レベル。ともに演奏する駒澤大学吹奏楽部の面々と1カ月の練習、緊張の本番、そして舞台裏に密着したドキュメンタリーが同番組で放送されたのだ。
 競馬に興味がない私もついつい見てしまったのだが、これが秀逸だった。なぜかって笑いが一切ないのだ。ユッキーナは笑われてナンボだと思っていたが、競馬に興味がない人もユッキーナに関心がない人にもちゃんと届く内容だった。元ヤンアイドルが絶対接点のなさそうな吹奏楽部員と心の交流をするという、これだけでも相当おかしなことなのだが、とはいえそもそもアイドルとドキュメンタリーは食べ合わせが良い。
 舞台裏なんて見せるもんじゃないという方もおられようが、でも見たら好きになるもの。やる時は徹底して舞台裏に密着すべきだ。好きじゃなかった人も好きになる装置として、ドキュメンタリーは実に有効である。
 そういえば、最近こういう番組がめっきり少なくなった(特にタレントものは)。通常のバラエティーが悪いとは言わないが、ドキュメンタリーの効力をテレビマンがもう少し理解してくれたらなぁ…。

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